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まず前作と比べて相当テンポが良くなってる。ストレスは大分緩和された。痒いところにはだいたい手が届く。かなり意見を吸収して上手く作ってる印象。

エロは安定。この部屋の湿度が10%上がりそうな感じ、どういう脳みそしてたら作れるんだろう。ただキャラが増えた分、1キャラに対する没入度は下がったと思う。

ストーリー方面を言えば、やっぱりキャラが増えた分だけ、ちょっと散漫で矢継早な印象。でも個々のキャラはとても魅力的だし、相変わらずの会話のキレの良さは健在。プレイ開始から最後まで退屈すると言うことは無かった。

何より話の熱さが前作以上。特にラストバトルは物語を通しての流れが丸ごと昇華するので、滅茶苦茶燃える。

プレイ時間は8～15時間くらい、大変おすすめ。



以下余談。

ところで本作のテーマは恐らく「諦めないこと」なんだけど、このテーマがストーリー面、キャラクター面だけではなく、ゲームシステムの面としても一貫している。

意地悪なトラップに返り討ちにあい、手ごわい妖魔に何度となく吸い尽くされながらも、諦めずに挑み、知恵を巡らせ、耐え忍びながら勝機を伺い、やがてそれを掴みとる。

こういったプレイ体験がストーリー、そして主人公のキャラクター性と紐づいて、相互に補強しあっている。ようするにゲームデザインの根幹部分がとても美しい。

開発期間1年弱で、こういった作りを考え、実現できてしまうというのが恐ろしい。つくづく才能のある作者さんなんだと思った。