舉報鑒賞

作品紹介を読むとぶっ飛んだ設定で、ついていけるか少々不安もあったが、育成SLGが好きなこともあって購入してみた。結論としては大正解だった。

作者の描きたいエロシーンやシチュ・性癖を、どうゲームにしていくかというスタンスは色々あって、シナリオやゲーム部分はおまけでとってつけたぐらいでいいんだという考え方もあると思う。自分もそういう勢い重点のゲームは嫌いではないが、一方でこだわりをうまくゲームや世界設定・シナリオへ昇華している作品はより大好きだ。そしてこのゲームは後者だった。

ふと我に返って展開や設定を思い返すとツッコみ所満載なのだが、プレイ中はちゃんと作品世界に引き込んでくれるので気にならない。それどころかちょっと感動したり燃えたりする。ゲームやシナリオの面で地力がある作品だという証拠だと思う。そして何より足コキに対する作者の愛のなせる業だろう。

ゲームとしては育成SLG要素が楽しいのは間違いないが、ノベルゲーとしての側面も当初の印象より強かった。文章を読むことがあまり苦手でないならお勧めできる。その他ちょっとした反射神経系のマウスクリックミニゲームの要素もあるが、難しくはない。
5人ヒロインがいることからもわかる通り周回をある程度見越した作りだが、ゲームとしてはやりこみ要素もあり、システムとしては既読スキップもあるので、苦になりにくいと思う。そのあたりの丁寧さもそつがない。

なお肝心のエロについては、当たり前だが足コキが好きなら満足できるはずだ。

シナリオはきれいに完結しているように思えるが、直接のシナリオ上の続編に限らずとも、ぜひ次回作にも期待したい。