本作はラスボス戦モチーフによるフルオケ東方アレンジシリーズ「Charisma Lash」の第三弾です。
型番はHACW-TA1032で32作目、初出は2014年のようですね。
Type-AのAはもちろんアリスのことで、諏訪子、こいし、フラン、妹紅、アリスと人気キャラの面々の楽曲に加えて霍 青娥のユアンシェンを最後に配置した構成になっています。
第二弾以上にこの第三弾はバランスが取れた構成になっていて、一枚のアルバムとしての聴き応えがパワーアップしている印象ですね。
「ネイティブフェイス」や「ハルトマンの妖怪少女」、「月まで届け、不死の煙」、あるいは「人形裁判 ~ 人の形弄びし少女」などは堂々たるラスボス風アレンジであり、本旨に即した曲たちでしょう。
一方、「U.N.オーエンは彼女なのか?」は縦のラインを重視したスローテンポの曲で、リズミックな原曲を念頭に置いてますと肩透かしを食うところはありますが、ダルセーニョで冒頭に戻るところなどは非常にクール。
フランに似つかわしい不気味さが漂う編曲になっていますね。
そんな曲たちの中で異色なのが、締めの曲となる「古きユアンシェン」でしょう。
明るく弾むような冒頭から始まる曲は爽快で、個人的にはどことなく、空中戦を彷彿させられます。飛空艇やらドラゴンやらに乗って、大空を駆けるボスと対峙するような印象ですね。
ラスボスアレンジのこのシリーズは、やはり暗い印象を与える曲が多い。その中で、この曲の爽快感はなかなか印象的です。
この曲を最後に配置する構成もまた魅力的でした。
シリーズの中で、ここまでで一番にお勧めできる一枚だと思います。
シリーズに連番としてのニュアンスはあまりありませんから、このType-Aから入ることにも何も問題はありませんし、最初の一枚としてもお勧めしておきます。
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