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「歩き巫女九尾 2」 へのレビュー
2017年11月02日 穂積 さん
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いわゆる過去編です。 ただし、この2巻の終局がそのまま1巻の序盤に繋がるわけではありません。 桃太郎で言えば、1巻が鬼ヶ島に到着して鬼を討伐した話だとするなら、この2巻は桃から生まれてまだ旅にも出ていないくらいの序盤です。 この後よほど大幅な早送りをするか、でなければ2,3冊は費やさないと1巻の時系列に戻れる気がしない、大胆なプレイバックです。 一方で、明確なメリットがあります。 1巻とは時代が違うので標的が織田ではなくなり、歴史もの特有の「史実の制約」が弱くなった感があります。 つまり史実を改変しない限りは、歴史上の目立った出来事の合間の、記録がない範囲で行われた戦として描くしかないわけで、マイナーな武将が相手の方がその空白期間は多くなり、自由度が高くなる寸法です。 実際、[作品内容]にも書いてある通り、まだ武名を轟かせる前の武田の、さらにその部下の真田軍、が主導の謀略にスポットが当たっているので、歴史を屋台骨にしながらだいぶ遠くまで離れています。 その甲斐あってと言うべきか、ダイナミックなエロティックバトルが目白押しです。 妖艶に武者をたぶらかしつつも、主人公の新米時代なので、初々しく負けそうになる可愛さも見れる良いギャップが拝めます。
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