استعراض التقرير

主人公が短時間の時間の巻き戻しする系の「ループ」じゃなくいろんな時代を「時間移動」して旅行するゲーム。主人公の名前が「クロ」、幼馴染みが「ルカ」「マル」など、SFCの某名作時間移動RPGをオマージュしていたりするのも個人的にマル。

明るい絵柄のキャラやモンスターの雰囲気に反してストーリーはけっこうハード。セックスを禁止され、どう見てもモンスターを「天使」と崇拝し、子供は彼らと作る。人間は「一等民」「二等民」などと階級がつけられたり。「何かがおかしい」世界観は時代ごとに練り込まれ、無数に張られた伏線が終盤までに収束、さらには主人公の能力や細かい道具にもちょっとしたオマージュや意味などが散りばめられているのは、驚きの連続でした。まあ一部、それ必要だったのか?みたいなものもありますが。

エッチシーンはどれもかなりキツめ。主人公と心を通わせた仲間やお世話になった人たちが、世界の理不尽な暴力で汚されていく様には興奮したり胸が痛んだり。和姦も一応あるのですが……。

最初はのほほんとした学園モノだと思ってたのに、時間を移動するごとに状況はヒドいことになり。様々な困難をそれを乗り越えて強くなっていく主人公に、段々と感情移入してしまいました。そして「本番」が始まった時のカタルシスは私の文章力では表現できません。

戦闘はシンボルエンカで、主人公をまったく追尾しない珍しいタイプ。詰まったらレベリングすればいいという感じですが、戦闘バランスがしっかりしているので、ラスボス以外はまったく詰まりませんでした。しかし、戦闘してもなかなかレベルアップしません。基本的にボス戦以外は無視しても大丈夫なぐらいです。どうもこの設定も意図的なようで、レベル1つがとてつもない重みを持ってたりします。

クリア時間は4時間と少し。中盤の怒濤の展開以降は最後まで夢中で遊んでしまいました。