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「パラサイトクイーン」 へのレビュー

ファンタジーな色彩の中に、リアルな描写が光る一冊。

2016年12月07日   一陣の光 さん

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ファンタジーな色彩を帯びつつも、何気にリアルな描写
が、独自の作風を生む”煌野一人(ふぁんのひとり)”先生、
派生作品も含む、表題作と中篇二本からなる、自身二冊
目の作品集。
印象的な収録作品は、”オーク”を礎(いしづえ)に、再生
医療を確立した施設へ、”オーク”の権利を主張する女性
活動家が潜入し・・・な「アップライジング」。施設で
管理する側な女性たちが、管理される側の”オーク”から、
快感と快楽を刻み込まれて、立場が反転してゆく展開を
流麗に描いた作品でした。
読んでいて感じたのは、表題作が特にそう言えるのです
が、”好意”が行動を支配していた女性へ、今まで知らな
かった”快感”をカラダに教え込み、行動がその”快楽”に
支配され直されてゆく”姿”を、”煌野一人”先生独特の繊
細なタッチで、表現している点。
凛々しい(りりしい)表情の女性たちが、快楽に染まって
”アヘ顔”を晒す(さらす)、強力なインパクトのある一冊。

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