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エロはセクハラとハプニング系、トイレや睡眠時といった無防備時のお触りなど、辱めメインの内容となっている。痴態を晒すだけでなく、見られる羞恥心に押しつぶされそうになる表現も素晴らしい。たとえば、許容しきれない恥辱の連続から、身体機能が一時変調をきたし、さらなる恥を上塗りする。こういった生理的要素も絡めたシーンもあり、「羞恥に悶える」を様々なパターンで提供してくれる。この濃密さゆえ、本番の少なさが弱点にならない。
他、ヒロインが気づかぬうちに視姦される覗きもあり、こちらはバレるか否かのスリリングさとともに、清純な少女たちが知らずに汚される背徳感が味わえる。

ストーリーは、ロードノベル的である。ゲーム部分よりも、話を読み進める場面が多いためか、殊更この印象が強い。物語を支える世界観構築もかなり力を入れており、逐一変わるヒロインズの可愛らしい立絵、とぼけているわりに性には忠実な住人達など、エロ楽しい冒険ができる。

しかし、単純なコメディだけの本作ではない。先にロードノベル的と述べたが、話の構成もその根拠だ。物語の冒頭シーンがわかりやすい例だ。そこではラティスとエナオは明るいだけの一面的なキャラではなく、各々の危うい性格が示される。ラティスは妙に遠慮がちであり、エナオはラティスとの仲に過敏だ。このかすかな不安をちらつかせながら、未熟な二人はどのような旅路を歩むのか。この出だしがプレイヤーを見事にひきつける。

また各地の出来事を通して、その顛末を自身の問題に繋げ、そこから答えを見つける。旅をしたからこそ、お互いの仲を見つめなおすという展開も正にロードノベルである。本筋の薬づくりがやや浮いているが、少女たちの成長物語としてはよくできており、十分おすすめである。