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「悪魔を誘う唄」 的鑒賞
2017年11月15日 色月 先生/女士
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エロは鬼畜を極めた内容であり、ヒロインの肉体も精神も尊厳も打ち砕くかのようなハードプレイが目白押しである。敵に敗北し、囚われの際には性処理道具か、淫靡な家畜となる。 初めの抵抗が削られてゆき、最後には惨めにも言いなりになる。立絵、スチル絵での汚され方やズタボロ感もそうだが、奴隷娼婦の状況に慣れつつあるのを自覚し、自らを蔑むなど、ヒロインの屈辱を目に見える凌辱以外でも細かに描写している。他にも敗北の姿がさらされ、どうしようもないほどに逆転の目が0の絶望状況は大変に捗る。 ゲームは歯ごたえがあり、次々と沸いてくる雑魚たちは程よい難易度となっている。救済処置もあり、またスキル獲得のためのポイントも思いのほかたまりやすいので、アクション初心者でもおすすめできる。 ステージも豊富であり、まさに大陸を冒険しているような楽しさも魅力の一つである。 ストーリーは種族間戦争らしい濃厚な残虐さと、練られた人物造形が交差して良質のダークファンタジーが形成されている。あらすじだけを見ると悪のオーク軍に対抗するヒロインたちと、単純に見える。しかし、作中の人物たちは一人残らず複雑な思いを持っており、味わい深いものとなっている。 ヒロインたちは勿論として、近衛(いわゆるボス)と悪魔たちも一人一人が自分なりの情念、または信念を持っている。ただの敵ではなく、その世界に全力で生きる名前を持った人物として生き生きとしている。ボス戦前の会話という、限られたテキスト枠内でそれぞれの人生を理解させるその描写力の高さも是非楽しんでいただきたい。 これら様々な「生きるものたち」の死闘を経たうえでの最終決戦は非常に熱く、その後の展開も含めて是非プレイしてみてほしい。 エロ、ゲーム性、ストーリーの三拍子が見事に融合しており、タイトルセンスも含めて素晴らしい傑作ARPGである。
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