舉報鑒賞

レビュータイトルの通り、作品の方向性は破倫・退廃・堕落というような感。
男性器の快感を制限されつつ最初からアナルの感度が良い兄(聴き手)はトラック1から性別の転換を意識・指向する。
妹からの誘いを待たずに行為をねだるトラック2では、妹の語る「心身の女性化」(これがまた微妙な表現で興奮を誘う)に魅力を感じ、破滅への一歩を踏み出すことになる。
トラック3で兄は妹に、妹と共に完全に堕落した身となる。その瞬間の快楽のみを求め、社会的立場を考える余裕をなくす。聴く前の想像と違ったのは、人目が無いせいで電車内での行為が堂々と行われる事。兄が過去の想い人に遭遇する一幕でも、行為を隠しながらではなく見せつけるように。そして二人きりになった車両内では、双方思い切る。

演技が良い。矢継ぎ早に紡がれる言葉は、現実のそれとは違えど、快適な語り掛けを作っている。