舉報鑒賞

あらすじにもあるように、何でもかんでもデュエルで勝負をつけるという展開は一貫してブレないので、ノリが合えば概ねラストまでノンストップで楽しめる勢いがありました。
分業ライターの弊害かストーリーやキャラ立ちにやや整合性が取れてない面もありましたが、それなりなボリュームの割に中ダレしないで遊べたというのは結構ポイントが高い点でした。

主人公は欲望まみれの男ですが、世界感として欲望がキーワードであること、またエロ濃い目のゲームとしてはガツガツしてる方がむしろ好ましい事。エロいだけでなく時に熱くデュエルを語り、決める所で決めると主人公として好感の持てるキャラでした。

注目のエロシーンはボリューム十分で1回ごとのシーンも長いのですが、逆にそれにより少々ダレがちな点、CGの出来もM&M氏の他作品と比べやや雑に感じました。

ゲーム部分についてはやや注意で、本作はカードゲーム"風"RPGであり、本格的なTCGを期待すると肩透かしを喰うでしょう。ゲーム冒頭ではいかにもMTG的な内容を期待させるのですが…。
もっともあくまでエロゲーである事を考えると、本格カードゲームでは進行がダルすぎるとも思われるのでこのくらいでいいのかもと思えます。難易度自体は相当ヌルいと思いましたが、苦手な人でもRPG的システムによりゴリ押しも可能です。

ストーリー・エロ・システムとどれも惜しい点はあるのですが、全体としてみればそれなり以上には楽しめる作品だと思います。

今作としては一応切りがよく終わってはいるのですが、EDでは今後に続けられる展開的な語りにもなっているので消化不良感も感じるかも。本作で感じたマイナス点を改善した続編にも期待したいです。