舉報鑒賞

ストーリーは一本道で、他の方も書かれていますが、初エッチまでかなり長いテキストを読まされます。ただ、村の未来への懸念とか、子作りに身を捧げなければならない境遇へのヒロインの悲嘆とかといった重苦しい話ではないため、読んでいてあまりストレスは感じませんでした。
あるヒロインがその劇中期間を「お見合い」に例えていますが、その中で主人公が示す誠実な人柄のお陰で、自然とハーレム状態をヒロイン達が受け入れている感じがしますね。

そんな中で意外とディープな背景を持っていたのが従姉の知美。
不妊治療研究の動機と子作りへの参加理由の告白内容は、まったく予想していなかったのでちょっと驚きました。演出によってはこれも重い展開になりえますが、知美の性格のお陰で前向きな印象の方が強かったですね。
本作は全体的にほんわかした感じで進んでいきます。

ゲームシステム的には、(エッチシーンを含む)各ヒロインのエピソードを選択し、一通り消化したら次のエピソードを選択する形で進んでいきます。
エピソードは単発と繰り返しの物に分かれますが、一部エピソード選択順上矛盾するものがあったのが若干気になりました(時系列に沿わない回想と言う解釈もできますし、さほど致命的なものでもありませんが)。

若干のネタバレになりますが、個人的に本作の数少ない不満のひとつは、ヒロインたちが生んだ子供達を見れなかったことですね。子供を身ごもって嬉しそうなヒロイン、着実に将来への期待が膨らむ村の雰囲気、父親としての自覚が育つ主人公を見せられたので、念願の子供を授かったその後の地足村も見たい欲が出てしまいます。